日本耐震天井施工協同組合(JACCA)で実施している天井耐震診断の全国実施状況をお伝えいたします。
※2017年1月~2020年12月までの過去4年間に、ご依頼頂いた依頼件数です。
(建物件数、部屋の数等とは異なります)
新型コロナウイルスの感染防止対策が進むなか、自然災害もいつ起きてもおかしくない状況です。
地震におきましては、今後30年以内に首都直下地震が70%、南海トラフ巨大地震が70~80%の確率で発生すると言われています。
気象庁によりますと、南海トラフ巨大地震がひとたび発生すると、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があるほか、それに隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定されています。
内閣府では、南海トラフ地震防災対策推進地域を指定しており、下記都府県が対象となっております。
茨城県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、
和歌山県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
2017年~2020年の過去4年における天井耐震診断の診断件数を都道府県別でみてみると、上記の南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されている都府県の80%の自治体で診断が行われ、やはり天井の耐震化への意識が高いことがみてとれます。
東日本大震災では、体育館、音楽ホール等の多数の建築物において天井が脱落し、死亡事故も発生するなど、かつてない規模で甚大な被害が生じました。その後の熊本地震でも、避難所や病院、空港など、多くの公共施設で天井崩壊が起こるなど、天井落下による被害が相次ぎました。
天井脱落から人々のいのちを守るためには天井耐震化が不可欠で、その第一歩が「天井耐震診断」の実施となります。
「天井耐震診断」を実施いただくと、皆様が所有・管理している建物の非構造部材(天井)の下地材及び仕上材の現状をJACCA天井耐震診断の判断基準に基づいて報告いたしますので、皆様の所有・管理する建物の天井耐震化計画を策定される際の判断材料にしていただくことが可能です。
天井耐震診断についてはこちら
巨大地震による天井脱落から人々のいのちを守る空間づくりと施設の機能維持を目指して、JACCAでは天井の耐震化の重要性を全国の自治体職員様に伝え続けて参ります。
参考資料:
・朝日新聞記事-30年で発生確率70%…首都直下で大地震、そのとき何が
https://www.asahi.com/articles/ASN1G4T7JN18PLZU00R.html
・国土交通省-国土交通白書2020
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r01/hakusho/r02/html/n1222000.html
・気象庁-南海トラフ地震について
https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/nteq/index.html
・内閣府-防災情報のページ
http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/